この記事で分かること
- サブスクにいくら払っているかを30分で全部洗い出す方法
- 残す・止めるを迷わず決めるための判断基準
- 解約したつもりが止まっていない、という事故を防ぐ確認手順
サブスクの見直しは、金額より「把握していないこと」が問題
MMD研究所の2024年の調査では、サブスクを契約している人の月額支出は平均4,815円、中央値は3,000円程度だった。LINEリサーチの調査でも、月3,000円未満に収まっている人が6割を超えている。
金額そのものは、そこまで恐ろしい数字ではない。問題は、この質問に即答できる人がほとんどいないことだ。
いま何本のサブスクを契約していて、合計いくらですか。
答えられないということは、使っていないものが混ざっていても気づけないということでもある。国民生活センターも、使っていないサブスクの解約忘れについて繰り返し注意喚起を出している。そして解約を忘れていたという理由だけでは、過去に支払った分が返金されることはまずない。
サブスクの棚卸し手順。30分で終わる
1. 支払い元を3か所そろえて開く
サブスクの請求は、だいたいこの3ルートのどれかを通る。
- クレジットカードの明細(過去3か月分)
- App Store / Google Playのサブスクリプション画面(アプリ内課金はカード明細に「Apple」としか出ないので、ここを見ないと中身が分からない)
- 携帯キャリアの決済履歴(キャリア決済で契約したもの)
このうち2番目が抜けがちだ。カード明細だけ見て「Appleに月2,400円」で終わらせず、必ず設定画面から内訳を開く。iPhoneは 設定 > 自分の名前 > サブスクリプション、Androidは Google Play > プロフィール > お支払いと定期購入 から確認できる。
2. 表に書き出す
紙でもスプレッドシートでもいい。この3列だけ。
| サービス名 | 月額 | 直近1か月で使った回数 |
|---|---|---|
| 動画配信A | 1,026円 | 0回 |
| 音楽配信B | 1,080円 | ほぼ毎日 |
| クラウドストレージC | 1,300円 | 意識せず常時 |
| 有料アプリD | 480円 | 0回 |
金額の隣に「使った回数」を並べると、判断は考えるまでもなく出る。頭の中で「まあ使うかも」と思っていたものが、数字の横に0と書かれた瞬間に落ちる。
3. 3つに仕分ける
- 止める … 直近1か月の利用が0回。迷わない
- 落とす … 使ってはいるが上位プランが過剰。動画配信の画質プラン、ストレージの容量、家族向けプランを1人で使っているケース
- 残す … 週1回以上使っている、または止めるとデータが消える(写真のバックアップ、クラウドストレージ)
年払いに切り替えると1〜2か月分安くなるサービスは多いが、これは「残す」に確定したものだけにする。年払いにした直後に使わなくなると、解約しても返金されない。
サブスクを解約するときの事故を防ぐ
- 解約完了メールを受け取ったか確認する … 「退会」ボタンを押しただけで、確認画面の最後まで進んでいないことがある。完了メールが届かなければ止まっていないと考える
- 次回請求日を控えておく … その日を過ぎて請求が来ていないかを1回だけ見る。ここまでやって初めて解約は完了する
- 無料期間の終了日をカレンダーに入れる … 無料トライアルは、終了日に自動で課金へ切り替わる設計が普通。申し込んだその日に、終了日の2日前でリマインダーを設定しておく
- アプリを消しても解約にはならない … アプリの削除とサブスクの解約は別の操作。ここを勘違いしたまま数か月払い続ける事故がいちばん多い
止め忘れを構造的に防ぐなら、サブスクの決済を1枚のカードに集約してしまうのが早い。明細を1枚見るだけで全部の契約が並ぶ状態になる。カードの整理はクレジットカードは何枚が正解?、引き落とし口座の設計は銀行口座とキャッシュレスの整理にまとめた。
固定費全体の中でサブスクは金額こそ小さいが、作業時間が30分と最も短く、効果がその日に見える。最初の1手としては悪くない。優先順位は固定費の見直しはどこから手をつける?を参照してほしい。
サブスクの見直しでよくある質問
Q. 解約を忘れていた分は返金してもらえますか?
A. 原則としてできません。解約手続きをしていない以上、サービスは提供され続けていた扱いになるためです。ごく一部に日割り返金や、直近1回分のみ応じる事業者もありますが、規約次第です。期待せず、次回請求日の管理で防ぐほうが確実です。
Q. いったん解約して、また必要になったら再契約すればいいですか?
A. その考え方で問題ありません。多くのサービスは再契約できます。ただし、契約時より値上がりしていることや、初回限定の割引価格が二度目には適用されないことがあります。また学習アプリやゲームのように、解約でデータが消える種類のものは事前に確認してください。
Q. 家族で使えるプランにまとめたほうが安くなりますか?
A. 音楽配信や動画配信のファミリープランは、2人以上で使うなら個別契約より安くなるのが一般的です。ただし「同一住所であること」を条件にしているサービスが多く、離れて暮らす家族では規約違反になることがあります。条件を確認してから切り替えてください。
Q. どこまでがサブスクですか?
A. 毎月または毎年、自動で課金が継続するものはすべてサブスクとして扱ってかまいません。動画や音楽だけでなく、クラウドストレージ、有料メルマガ、ジム、ウォーターサーバー、スマホの保証オプション、賃貸の保証料もこの枠に入ります。「サービス名」で区切らず、「自動で引き落とされ続けるか」で線を引くと漏れません。
